第20回(2013年1月)
本年度も新人ハンターセミナーセミナーでは狩猟技術を総合的に学べる2泊3日のコースを、<基礎編>と<応用編>それぞれ1回ずつ開催しました。<応用編>では積雪期における狩猟法について(山スキー・ストーキング猟・モデルガン演習等)・衛生管理に即した解体および現場での解体、ひき肉等を利用した料理実習、室内講義では流し猟の概要・エゾシカ管理の現状と課題・忍び猟の魅力・シカ肉の衛生管理について学びました。
第20回新人ハンターセミナー
室内講義
※林道の除雪については「H24年度林道除雪事業について」をご覧ください。
出猟実習
林道には除雪によって現れた笹を食べにシカが集まってきています。10頭ほどの親子の群れがこちらに気づくと林道の奥へと走ってゆきます。そのうちの数頭が沢に逃げ込み、林道から80mほどの距離のくぼみに立ち止まり、頭だけを出してこちらの様子をうかがっています。ハンターは車から降りてスコープを覗きます。ショットガンで頭を狙うのは難しいので、そのまま銃を構えてシカが撃ちやすいところに出てくるのを待ちます。3分ほどたったころでしょうか、1頭のメスジカが沢から出て歩き出しました。シカが立ち止まった瞬間、静かな雪原に銃声が響きました。と同時にシカは頭を下げ、勢いよく走りだしました。30メートルほど走ったところでしょうか。シカは倒れこみました。ハンターは初めてのエゾシカ捕獲です。みんなでスノーシューを履いて回収に向かいます。美味しそうな若いメスジカでした。シカを車に積んだ後、参加者全員で解体処理場に向い衛生的な内臓摘出が行われました。
1日目は合計4頭のシカの捕獲に成功しました。ホテルに戻り、引き続き行われた室内講義では、協会事務局長から「猟区制度によるエゾシカ地域管理の事例」、伊吾田宏正氏から「エゾシカ管理の現状と課題」について学びました。
1日目は合計4頭のシカの捕獲に成功しました。ホテルに戻り、引き続き行われた室内講義では、協会事務局長から「猟区制度によるエゾシカ地域管理の事例」、伊吾田宏正氏から「エゾシカ管理の現状と課題」について学びました。
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いざ出猟!!
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猟から戻り室内講義へ
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解体実習
オオバラシの様子
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参加者も解体を体験
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歯の生え変わりで3歳までの年齢がわかる
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忍び猟
午後からは心配していた雪も弱くなり、浦田剛氏から忍び猟演習がありました。忍び猟とは「探索、追跡、接近など、射撃前の過程について、獲物(シカ)に気付かれぬよう、従猟者の存在を秘匿しながら行う。シカが人に対して警戒、逃走を催すような近距離においても、静止した無警戒のシカを射撃することが出来る。」※浦田氏より。狩猟方法の一種です。参加者は山スキーを履いて中興部地区にある二線沢を探索しました。浦田氏の指示に従い、沢の奥に進むとシカの痕跡が多数見られます。さらに奥に進むと、枝沢に成獣メスジカを発見しましたが遠距離ということもありシカの姿を全員で確認すると、シカは尾根へと消えてゆきました。その後、数頭のシカを目撃しましたが発砲には至らず、折り返し地点が来たので、山スキーを履いているときのストックを使った射撃方法などを学びました。当猟区ではガイドハンティングでも希望があれば山スキーを履いてシカの捜索を行いますので、ガイドにご相談してください。
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スキー実習の様子
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ストックを用いた射撃姿勢 銃不所持者もモデルガンでシミュレーション
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料理実習・交流会
その後、「料理実習」を行い、夜の懇親会で試食する、鹿焼肉、ハンバーグ・ローストの仕込みを行いました。夜は懇親会を行い、料理実習で仕込みを行った料理のほかコムタン風スープやシカタン塩・心臓のソテーを頂きました。
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スキレットをもちいてローストを作成中
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交流会風景
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