西興部村猟区管理協会

第3回(2004年12月)

2004年12月17-19日に第3回新人ハンターセミナーが開催され、第1回同様北海道大学獣医学部の鈴木正嗣助教授を講師に迎え、道内各地から4名の参加がありました。今回は狩猟の実践に重きをおいて、初日から出猟実習で山スキーを使った積雪期の出猟実習を実施しました。二日目は解体実習・料理実習の後、再び出猟実習を行い、見事初心者ハンターによるシカの捕獲に成功しました。最終日は今回捕獲された個体をじっくり解体し、狩猟技術の習得をはかりました。

第3回新人ハンターセミナー

初の発砲を含めた出猟実習

積雪期のシカの忍び猟を実践し、山スキー*での山野の移動方法、銃の安全な取り扱い、ストックや立木を使った銃の委託方法について地元ベテランガイドの指導を受けながら、シカの越冬場所を渉猟しました。
*板の裏にアザラシの皮がはっており、登りで滑らない。
    • 参加者の一人はハンター1年生の20代女性

      参加者の一人はハンター1年生の20代女性

    • 山スキーによるシカの探索風景

      山スキーによるシカの探索風景

見事初心者によるシカの捕獲に成功

2日目の午後の出猟実習で、参加者の発砲により見事メスジカ1頭の捕獲に成功しました。彼女(札幌市20才台)は今年狩猟免許を取得したハンター1年生。銃はレミントン870SPS(ハーフライフル銃身)。出猟は今回が初めてで、ガイドの指導に熱心に耳を傾けていました。村内中藻地区の道々を車で移動中、藻興部川沿いに単独で出没していたメスジカを別の参加者が発見、林内をラッセルで50mまでシカに接近、初弾によりシカはその場に倒れました。
    • 獲物に狙いを定める

      獲物に狙いを定める

    • 77.5kgのメスジカを捕獲

      77.5kgのメスジカを捕獲

解体実習も入念に

まず2日目に村内のシカ肉解体処理場で事前に捕獲されたシカを用いて、剥皮・大バラシ(内ロース・前肢・背ロース・アバラ・後肢の分解)の方法について、地元ガイドの講習を受けました。さらに今回捕獲されたシカで内臓摘出の指導を受けた後、今度は実際に剥皮・大バラシを自分たちの手で練習しました。
    • 剥皮の練習

      剥皮の練習

料理実習

村内の調理施設に解体した各部位を持ち込み、まず前肢・後肢・アバラの抜骨方法・ブロック分けの講習を受けました。そして肉の切り方・焼肉とローストの焼き方・肉の煮込み方・ひき肉によるハンバーグの作り方などについて習い、それらの試食により新鮮なシカ肉の味を堪能しました。
    • 後足の抜骨を習う

      後足の抜骨を習う

    • 後足のブロック分け

      後足のブロック分け

今回のセミナーは、初冬季における銃の取り扱いから獲物の探索・捕獲・解体・料理にいたる一連の狩猟技術について、実践重視の講習を実施することができました。今後も各季節に応じた内容のセミナーを随時開催していきます。