西興部村猟区管理協会

第18回(2012年1月)

捕獲したシカの前で記念撮影
2012年1月27日~29日、第18回西興部村猟区新人ハンターセミナーを開催し、酪農学園大学の伊吾田宏正氏、森林総合研究所北海道支所の松浦友紀子氏、浦幌ヒグマ調査会の浦田剛氏を講師として迎え、11名の参加がありました。本年度も新人ハンターセミナーセミナーでは狩猟技術を総合的に学べる2泊3日のコースを、<基礎編>と<応用編>それぞれ1回ずつ開催しました。<応用編>では積雪期における狩猟法について(山スキー・ストーキング猟等)・衛生管理に即した解体および現場での解体、室内講義では狩猟技術・流し猟の概要・モデルガン演習・狩猟の魅力・野生動物の管理・忍び猟の魅力・シカ肉の衛生管理について学びました。

第18回新人ハンターセミナー

室内講義「狩猟技術」「エゾシカ地域管理の事例」「流し猟の概要」
モデルガン演習

モデルガン演習

初日は午後3時半集合の後、オリエンテーションを行い、伊吾田宏正氏から「狩猟技術」・当協会事務局長からは「猟区制度によるエゾシカ地域管理の事例」・「流し猟の概要」についての座学がありました。その後、モデルガンを用いて射撃姿勢や銃の安全性についてのレクチャーがありました。
出猟そして解体実習
2日目は午前8時に集合してシカ猟見学実習を行いました。見事成獣のオスを捕獲したほか、3名の参加者が捕獲に成功しました。
続いて、解体場に移動して計測・衛生的内臓摘出・サンプル採取方法、鹿牧場公園でシカの生態や狙点、距離の目測について学びました。
    • 解体実習の様子

      解体実習の様子

    • 鹿牧場での狩猟学講義

      鹿牧場での狩猟学講義

忍び猟
山スキー実習

山スキー実習

午後は浦田剛氏から忍び猟演習がありました。

忍び猟とは「探索、追跡、接近など、射撃前の過程について、獲物(シカ)に気付かれぬよう、従猟者の存在を秘匿しながら行う。シカが人に対して警戒、逃走を催すような近距離においても、静止した無警戒のシカを射撃することが出来る。」※浦田氏より。狩猟方法の一種です。

参加者は山スキーを履いて中興部地区にある二線沢を探索しました。浦田氏の指示に従い、沢の奥に進むとシカの痕跡が多数見られます。さらに奥に進むと、枝沢に成獣メスジカを発見、ハンターは銃を構えましたが、シカは切り立った斜面を登り、軽々尾根を越えてゆきました。さらに奥へと進むと、針葉樹の林の中にまだ若いオスジカが現れました。シカはこちらを警戒していますが、じっとしています。参加者が銃を構えます。プログラムの集合時間が近づいていたので、シカをスコープに照準を合わせただけで、発砲はしませんでした。シカはさっと身を動かし沢の中へと消えて行きました。
当猟区ではガイドハンティングでも希望があれば山スキーを履いてシカの捜索を行いますので、ガイドにご相談してください。
シカ肉料理で交流を深める
シカ肉ハンバーグ

シカ肉ハンバーグ


その後、道の駅「花夢」の食肉加工施設に移動して「料理実習」を行い、夜の懇親会で試食する、鹿焼肉、ハンバーグ・ローストの仕込みを行いました。夜は懇親会を行い、本セミナーでは初めてのひき肉料理のほかに焼肉・ローストを頂きました。
室内講義「忍び猟の魅力」「衛生管理」「保護管理」
3日目は松浦友紀子氏から「シカ肉の衛生管理」、浦田剛氏から「忍び猟の魅力」・伊吾田宏正氏から「エゾシカの保護管理」についての室内講義がありました。その後、意見交換会が行われ、閉会しました。