2014年7月19日~21日、エゾシカエコツアー2014~ハンティングからジビエ料理までのスローな旅~を開催しました。このツアーは「エゾシカの多様な魅力と、西興部村の雄大な自然を一人でも多くの人に体験していただくこと」を目的とし、平成23年度から開催しています。今回は東京、愛知、大阪、札幌、根室などから16名の参加がありました。
ギャラリー
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午後2時半集合の後、軽く自己紹介を行いました。
その後スライドを使って西興部村猟区の紹介
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続いて皮鞣しの説明
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シカ革クラフトを体験
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ひも状に裁断した革を編み込み、キーホルダーを作り、完成した作品は参加者の皆さんにお土産としてお持ち帰りいただきました。
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早めに編み終わった方は、ビームライフルを体験しました。
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実際の猟に使用するバイポッドもつかいました
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国体の競技にもなっているこの「ビームライフル」は、光で的を射る競技なので銃の所持許可がない方でも扱うことが出来ます。
実際のスコープ付ライフルと同じか少し重く、ボルトアクションをしないと撃てない構造になっているので、実猟に近い体験をすることが出来ます。
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ホテルへ集合し、ナイトアニマルウォッチングへ
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シカを発見し、双眼鏡で観察します。
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ライトを照らしてシカを探します。
ウサギやキツネにも出会えました。
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2日目は早朝4時に集合して、今回のメインプログラムであるエゾシカハンティング見学に出かけました。車を走らせシカを見つけ次第、車外から撃つ「流し猟」といわれる方法で猟を行います。2組に分かれ出猟した結果、1組でシカの捕獲に成功しました。
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シカを驚かせないためにシカを仕留めるまで射手以外は車の中で待機します。発砲の瞬間を見ることはできませんでしたが、射手がエゾシカに接近する緊迫した雰囲気や発砲音、エゾシカの体温を体験しました。
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バンビを発見
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朝食休憩をはさんで、解体を行いました。今回から新しく新設された解体場を使用し、参加者の方々も剥皮を行いました。
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剥皮体験
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剥皮体験
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抜骨を見学し、だんだんと食肉に移り変わる様子を体験しました。
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お昼からは市街地から滝上方面へ抜ける小さな峠を通り、ヒグマの糞や採食物であるヤマグワやサルナシの実を観察しながら釣りのポイントへ向かいました。渓流釣りのポイントでは、到着直後にカワセミがお出迎えしてくれました。
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ゆったりとした時間が過ぎてゆきます
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ひとり2~3匹づつ釣れました!
夜においしくいただきました。
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その後、鹿牧場を見学しました。大きく伸びた袋角のオスや鹿の子模様の夏毛を観察し、エゾシカの生態について勉強しました。
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袋角のあたたかさに驚いたり、6月に生まれたばかりのバンビに「かわいい!」という声が寄せられたり、間近で見られるエゾシカを写真に撮ったり、餌をやったりと楽しんでいる様子でした。
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ジビエ料理実習ではコリアンバーベキューやシカ肉の柔らかスモーク、シカ肉ハンバーグやローストディアの仕込みを行いました。
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夕食のメニューは仕込んだ料理のほかにシカ肉ハンバーガーや漬物カクテル、オッソブーコ風シカすね肉の煮込み、小鹿のモモ肉の丸焼きでした。飲み物はビールのほかシカ肉やバーベキューに合うようなワインも用意されて、賑やかなジビエ試食会になりました。
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てんぷら
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オッソブーコ風シカすね肉の煮込み
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最終日は室内で、酪農学園大学生命環境学科の伊吾田宏正氏と森林総合研究所北海道支所森林生物研究グループの松浦友紀子氏からエゾシカを取り巻く現状やシカ肉の魅力などのお話をしていただきました。
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シカ肉のお話し
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その後、北海道でも数少ない、昔ながらの放牧で乳牛を育てている「萩原牧場」を見学させてもらいました。
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この日は晴天で、気温も高かったせいか牛は林内にいましたが、普段よく目にするホルスタイン以外にもジャージーやブラウンスイスなどの牛も見ることが出来ました。最後に牛乳豆腐と朝絞りたての牛乳をごちそうになり、エコツアーを終了しました。