西興部村猟区管理協会

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入猟の様子

西興部村猟区でのエゾシカ猟は、シカがよく出没する場所を選んで車で走行しながら捜索し、発見したら車から降りて射撃する「流し猟」が基本です。
ハンターのリクエストによっては、ストーキング猟(痕跡などを頼りに忍んでシカに接近し、捕獲する猟法。主に山スキーなどを履いて歩いて行います。)やコール猟(シカ笛を吹き、交尾期のオスジカをおびき寄せて行う猟法)なども行うことが出来ます。

出猟時間はシカの出没状況に左右されます。
非積雪期は、基本的に夜間に牧草地へ出没するため、最大の捕獲チャンスは日の出直後・日没直前になり、それに応じて出猟しています。
積雪期は、日中も見つけることが可能なため、日の出・日没時間に関係なく、朝9時ごろから2~3時間出猟し、昼食休憩をとり、再び2~3時間出猟するようにしています。

集合・出発

非積雪期は日の出10分前、積雪期は9時にホテル森夢(りむ)のロビーに集合し、ガイド車に乗り込むところから始まります。
いちばん近い猟場まで車で3分もかかりません。2~3時間ほど車を走らせながら、シカを捜索します。
    • ホテル森夢

      村唯一のホテル森夢(りむ) 集合・解散場所になります

    • ガイド車

      ガイド車のピックアップに乗り、出発します。

発見・発砲

 シカを発見したら、車から降り、道路から外れてから発砲します。
距離は50~300mとさまざまです。
シカまでの距離が100m以上ある場合は、銃をバイポッドに委託して射撃姿勢をとります。
シカまでの距離が50mほどの場合は、シカの警戒心が強いので、素早く座って膝に肘を委託して発砲しなければなりません。
    • 林道

      車を走らせながら、シカを探します。

    • シカ

      積雪期は、除雪された林道へ

    • シカ

      非積雪期は、牧草地での出会いが多いです。

    • シカを発見

      シカを発見!ガイドがすばやく状況判断し、ハンターに指示をだします。

    • シカを狙うハンター

      シカを狙える場所、距離まで接近。

    • シカに逃げられるハンター

      射撃姿勢をとる前に逃げられることも…素早い状況判断が必要です

    • ハンター

      バイポッドに銃を委託して射撃姿勢をとります

    • 膝に委託して射撃姿勢をとる

      シカまでの距離が50mほどの場合は、膝に銃を委託して射撃姿勢をとります

    • ガイドがシカの動向を伺う

      着弾していても走る場合があるので、ガイドが双眼鏡で逃走方向を確認します

回収

 シカに着弾していれば、回収へ向かいます。
心臓や肺に着弾していても50m以上走る個体もいるので、逃走方向を確認し、捜索します。
また、腹部に被弾したシカは、追いかけると一山も二山も越え、回収が出来ない場合があります。
半矢の場合、人間が近づくことにより逃走してしまう可能性があるため、少し時間をおいて捜索し、銃やナイフで止め刺しを行います。

    • 痕跡

      ササや地面に落ちた血痕や足跡を頼りに捜索を行います

    • 痕跡

      血の量や色、どの部分か(肺の破片や胃内容物など)からシカのダメージを推測します

    • 痕跡

      積雪期は足跡、血痕が見やすいので捜索しやすいです

    • とめさし

      まだ息がある場合は、銃やナイフで止め刺しを行います

    • とめさし

      近づくと逃げる場合やオスジカは銃で止め刺しを行います

    • 回収

      除雪用具の大型ソリにシカを乗せ、回収します

    • シカをひっぱる

      1・2月の厳冬期には-20度まで下がりますが、回収時には汗をかくこともあります

    • シカを車に乗せる

      シカを車に載せます

    • 積み込み

      秋のオス成獣は、多くの個体が100kgを超えるため小型のユニックで荷台に乗せます

    • 牧草地

      猟区設定時に土地所有者に承諾を得ているので収穫が終わった畑には車で入ることが可能

内臓摘出・冷却

解体場で内臓摘出を行い、冷蔵庫へ吊るして保管します(解体は最終日にまとめて行います)。
非積雪期は8時ごろ、積雪期は12時ごろにホテルへ戻り、休憩をはさんだ後に午後の出猟を行います。
    • 解体場

      村内の解体施設で内臓摘出を行い、冷蔵庫へ吊るします。

    • シカの計測

      捕獲した個体は、体重や体長・体高など計測を行います

    • 計測

      個体群パラメータを把握するために捕獲個体の体サイズなどを記録します

    • 内臓摘出

      専門的な道具はガイドが持っているので、普段使っているナイフをご持参ください。

休憩・午後の出猟

非積雪期は日没の3時間ほど前、積雪期は14時ごろから午後の出猟へ出発します。
非積雪期は、休憩時間が長いので近くの川で渓流釣りを行う方もいます。
レンタカーがあると近郊への観光も可能です。中には、休憩中に稚内まで行った方もいました。
ホテル森夢では、全館でWi-Fi(無線LAN)が無料で利用でき、図書館も併設されています。
ゆったりとした時間を過ごすことが可能です。

午後も、午前と同様に車からシカを探す「流し猟」を行います。※ご要望があれば、ストーキング猟も行います。

非積雪期は日没まで、積雪期は16時ごろまでシカを探索し、それまでに捕獲したシカを解体場で処理します。
内臓摘出し、冷蔵庫へ吊るしてホテルへ戻ります。

解体

9時ごろ ホテルへ集合し、解体場へ向かいます。

肉の発送に必要な梱包用の段ボールとビニール袋は村内の商店で購入出来ます。
解体場で吊るされていたシカたちを剥皮、大バラシします。ガイドがお手伝いしますので、時間の心配はいりません。
捕獲頭数にもよりますが、昼過ぎくらいには解体が終了します。

入猟中に一緒に解体を行う場合は、解体委託料は頂いておりません。

※解体した肉はすべてお客様のものとなります。
成獣のメスで30kgほどの量になるので、あらかじめ肉の配り先などを考えてくるようお願いいたします。

残滓はこちらで処理をします。


    • シカ

      保健所の許可を得た衛生的な解体施設で行います

    • 解体の様子

      水もお湯も使える施設なので、快適に作業を進めることが出来ます

    • シカの解体

      ガイドが解体の補助を行うので、解体が出来なくても安心です

    • 抜骨

      解体は大バラシが基本。時間によっては抜骨まで行います

    • 段ボール

      解体した肉は、ビニール袋に入れ段ボールで発送

    • 残滓処理施設

      残滓は、村の処理施設で処分します。

精算・その他

梱包が済んだら、発送はこちらで行います。(※別途送料は頂きます。)

ガイド料などの諸経費の精算を行い、入猟が終了します。
(入猟承認料は事前に振り込んでいただきますが、ガイド料などは現地で現金でお支払いいただいております。)