西興部村コミュニケーションネットワーク(NCN)概要-2

西興部地区田園マルチメディアモデル整備事業

マルチへの動き

 平成元年に始まったこのCATV事業も10数年が経過し、設備の更新時期を迎えることとなる。
地域要望もテレビが見えるだけでなく、新たなコミュニティ(インターネット)へと高まり、平成9年8月に実施した「西興部村マルチメディア」に関するアンケートからの主な地域要望が次のとおり提出された。
  • 農業に関する情報 精度の高い気象情報、牛の監視システム、経営支援サービス、個体管理データーベース
  • 福祉に関する情報 高齢化に向けた見守りサービス、在宅健康管理サービス
  • 教育に関する情報 パソコン導入と教育機会の充実
  • コミュニティー情報 インターネット接続、TVの多チャンネル化、VODリクエスト
  • 体験交流情報 マルチメディア館でのマルチ体感、パソコン研修


第1章 西興部村の情報化に係る基本構想

パンフレット表紙
 過疎・高齢化に悩む本村には、在宅医療・福祉サービス体制の充実、気象情報や家畜管理、経営情報の提供による戦略的農業経営の展開、地域に密着したさらなる情報サービスの提供がのぞまれるところであり、これらの解決策の一手段として高度情報化基盤を整備した。今後は、この情報化基盤を活用して、第3期西興部村総合計画のテーマである「心安らぐ美しい夢のITタウン」の実現を目指すこととしている。


テーマ『心安らぐ美しい夢のITタウン」の心

  • 豊かな自然・森林(もり)を大切にしながら、花いっぱいの美しい景観でむらをいろどりすべての人々が互いに支え合うことにより、住んでいる人が安心して生涯をおくることができ、訪れる人の心がいやされる理想的な福祉のむらづくりを進めます。
  • また、全国一のIT基盤を活用して村民一人ひとりがそれぞれの暮らしを楽しみながら、地域の資源を生かし、力を合わせて産業を活性化させていきます。
  • そして、村民と来訪者が一体となって、みんなで手を携えて新たな夢を生み出し、明るい未来に向かって力強く実現していく・・・そんなむらを西興部は目指します。


第2章 事業計画区域の範囲

 本事業の整備計画区域は全て農業振興地域に指定されており、その区域内を対象に情報センターから集落、加入者宅までを光ケーブルを敷設するFTTH網を構築する。
センターから地域外の各関係機関までをNTT専用回線及び公衆回線(一般回線)を使用する。


第3章 情報化による農業振興等に係る計画

 多様な情報機械の充実は、情報の蓄積と種々の情報の組み合わせにより経験に頼る農業からの脱却への道を開くとともに、農業後継者の育成や新規参入者の手助けとなるばかりでなく、新しい農業、時流にあった農業振興を導くものである。
農業振興に求められるサービスや、保健・福祉サービスの充実など地域に密着した情報サービスを提供するために高度情報化基盤、各種アプリケーションの整備を行った。

第4章 情報通信基盤の整備


1.整備期間 平成11年度~14年度(4カ年計画で実施)

情報通信基盤の整備

2.施設の概要・規模

施設者名 西興部村 北海道紋別郡西興部村字西興部100番地
開局年月日 平成元年4月
施設区域 西興部村全域
施設概要 込端子数 650ヶ所(公共施設等を含むすべての利用者)
伝送路 FTTH方式 幹線(70.2km) 引込(21.4km)計 91.6km
情報センター 鉄筋鉄骨造1階建 延床面積 1,121平方メートル
センター設備:自主放送設備・パーソナルコンピューター等
テレビ放送 再送信22ch 自主放送3ch VOD7ch
その他のサービス インターネット(平成14年7月1日)
農業関係 (気象情報、牛舎遠隔監視、家畜台帳データ、経営支援)
福祉関係 (高齢者福祉)
音声告知(グループ毎に告知)
学校間交流

 西興部村は、人口1,300人の森に囲まれた小さな村。そこに新しいネットワーク、光ファイバー網が整備されました。これにより、西興部村全戸がマルチメディア館IT夢(アトム)を介して様々なネットワーク利用が可能となりました。
遠く離れている家庭でも劣化なく同環境での画像が配信されます。
2011年7月24日のアナログ放送の終了。デジタル配信へのスムーズな移行が可能となっている。


※以下の図は、ページ下部にあります「西興部村ITサービス概要図」でご覧いただけます。
ITサービスの概要1
ITサービスの概要2
ITサービスの概要3

第5章 費用の総額及びその内訳

■田園地区マルチメディアモデル整備事業補助対象(単位:千円)
工程 項目 事業費
 情報化センター設備  自主放送設備・映像送出設備(HE)等 533,100
 伝送路設備  光ファイバー敷設・ONU・セットトップボックス等 277,900 
 端末設備  パソコン及び周辺機器 24,000 
 アプリケーション設備 農業気象情報サービス
牛舎遠隔監視サービス
家畜台帳データサービス
農家経営支援サービス
高齢者福祉サービス
緊急音声告知サービス
自主放送(生放送)サービス
VODサービス
村内学校間交流サービス
コミュニケーションサービス 
350,000 
 情報センター建設費   186,000 
 小計   1,371,000 
 村単独事業
 情報センター建設費  センター建設(アミューズメンメントメディアホール 100,000 
 情報センター建設費  アミューズメント(冒険の森) 200,000 
 小計   300,000 
 総合計   1,671,000 
※測量試験費・工事管理費・工事雑費含む


■費用負担(単位:千円)
区分  事業名  金額  補助率 
 国庫補助金  ※測量試験費・工事管理費・工事雑費含む  822,600  60%
 道補助金  ※測量試験費・工事管理費・工事雑費含む  205,600  15%
 過疎債    325,000  
 一般財源    317,800  
 合計    1,671,000  





第6章 サービスの概要

 (1)農業振興に係るサービス(サービス提供農家 2法人17農家)
  1. 農業気象情報サービス 気象観測衛星のデータらより、西興部村地域の気象予報によって的確な農業気象情報を提供する。
  2. 牛舎遠隔監視サービス 遠隔監視カメラにより、自宅から牛舎状況が確認できるほか、獣医へ画像を送信してアドバイスを受けることができる。
  3. 家畜台帳データサービス 乳牛個体管理データ、乳検検査データ、乳検データ等各種検査結果を直接サーバに配信し、病歴などの個体データと合わせた家畜台帳を作成し、適切な乳検個体管理を行う。
  4. 農業支援サービス 北農電算データを活用して組勘連動経営簿記(ソリマチ)の作成や青色申告等を行うことができ、適切な経営管理に資する。

(2)高齢者福祉サービス(サービス提供世帯 64世帯)適切な健康指導と安否の確認
  1. 健康サービス 42世帯(血圧と体温を測定し、保健師に送信するとともに健康相談を受ける。)
  2. テレビ相談システム 15世帯(TV電話を利用して、保健師に健康相談を受ける。)
  3. 緊急通報装置 40世帯(心臓発作等の際、ターミナルアダプター又は緊急ペンダントを操作することにより、指定近隣者に援助を求める装置)
  4. 高齢者見守りセンター 40世帯(緊急通報装置を設置している高齢者宅に見守りセンサーを設置し、社会福祉協議会が推進している小地域ネットワーク活動等を補完する。

(3)農村生活の改善に係るサービス (全世帯)
  1. 自主放送 (定期放送+議会生中継)サービス
  2. 緊急音声告知サービス 緊急時に、確実に防災情報等を全世帯へ告知することが可能である。一斉やグループ毎への放送も可能
  3. VOD(ビデオ・オン・デマンド) 村が自主製作した番組を、必要なときに、いつでもリクエストし、画像を得ることができる。
  4. インターネット接続サービス 村イントラネットを通じて、パソコン端末やテレビによりインターネットに接続し、各種情報を入手することができる。
  5. TVの多チャンネル 地上放送及び衛星放送等全部で32chの視聴が可能となった。

(4)学校間交流に係るサービス
  1. 学校間交流サービス 西興部小学校と上興部小学校の授業風景等をお互いに視聴することができ、学校間コミュニケーションが図られる



西興部村ITサービスの概要図

  下記の注意事項をお読みの上、ご利用いただきますようお願いいたします。

第7章 運用開始

平成13年12月 1日 試験運用開始
平成14年 3月 1日 本格運用開始


問い合せ先・担当窓口

マルチメディア館 IT夢 (企画総務課)

  • 住所 〒098-1501北海道紋別郡西興部村字西興部276番地
    マルチメディア館IT夢「アトム」
  • メールアドレス: ni.atomu@vill.nishiokoppe.lg.jp
  • 電話番号: 0158-87-2900
  • ファクシミリ: 0158-88-5134